この記事はYづドン/テクノロジー合同 Advent Calendar 2021の23日目の記事です

前書き

コミュニティ「テクノロジー」で使用しているコミュニケーションツールの話です。
もしも、Open Source Conference 2021 Online/Spring 東海道らぐでの私のLTを見ていた方がいましたら、一部内容が重複しますので適宜読み飛ばしてください。

過去と現状

テクノロジーでは以前はSlackを利用していましたが、Slack社から日に日にメッセージ数とファイル容量の占有に対する圧が強まってきました。
Slackの使用状況
Slackからの警告

しかし有料プランの料金をコミュニティのメンバーに支払わせることは、

  • メンバーの経済状況が異なる
  • コミュニケーションにお金を払うのはいいが、Slackは高すぎる
  • そもそも一律に金銭を徴収することはコミュニティの理念に反している
    などの理由で、セルフホスティングが可能な代替ツール探す流れとなりました。

また、通話にはビデオ会議システムJitsi Meetの公式サーバーを利用していました。こちらは品質の保証がなく、モバイルでは特にタイムアウトが顕著でした。

Rocket.Chat

現在メインのコミュニケーションツールで、オープンソースで開発されています。
SlackやDiscordに近いツールで、チャンネルを複数用意して運用しています。
Rocket.Chat

非常に多機能な反面、問題も多く存在します。
現在挙がっている主要なものは

  • Web/モバイルともにレスポンスが悪い
  • モバイルでアプリを開いた直後に更新されないことがある
  • 通知がまれに遅れる
  • 検索が貧弱
  • 添付ファイルのを1つにまとめることができない
  • 絵文字がモバイルから使いにくい

…あれ?思ったより不具合多くないですか?
これらの問題の緩和策を取っていますが、現状では完全に解決したものはありません。

モバイルアプリで通知を受け取るためにはRocket.Chat公式に寄付を行うか、自前でアプリをビルドする必要があります。はるきん氏は大変苦労してこの問題を乗り越えてくださいました。
参照: はるきん氏こちらの証明書に署名して発行するiOSの証明書の証明を署名して証明署に提出した証明書で証明書を署名します

選考

移行先候補に挙がったのは以下のようなコミュニケーションツールです。

  • Discord
  • Mattermost
  • Microsoft Teams
  • Element
  • Zulip

この中ではDiscordとMattermostが有力でしたが、前者はファイル容量制限が厳しく、後者は当時スレッド機能が無いために導入を見送りました。現在ではスレッド機能が試験的に実装されており、要件を満たしています。

上で挙げた問題点のうちのいくつかは、Mattermostの導入により改善が見込まれるものがあることが分かり、Rocket.Chatで利用している機能をそのまま移行できるか、他のツールで代替できる場合には乗り換えも検討しています。

Jitsi Meet

前述のように、こちらはビデオ会議システムです。こちらもオープンソースで、コミュニティのサーバー上で動いています。
コミュニティのメンバーであれば誰でもRocket.Chat内から通話を開始できる手軽さから、頻繁に音声や映像ベースのやりとりが行われています。これはDiscordに対するデメリットであったボイスチャットとの連携を補うものです。

去年まではテキストベースのツールのみを使用していましたが、これにより大きくコミュニケーションの内容も変わったように思います。規約で記録に残すことが禁止されていることもその変化の理由になったのではないでしょうか。

こちらの問題点は、

  • 認証+プレミーティング画面を有効にすると、音声の疎通に失敗することがある
  • P2Pモードでエコーする
  • 入退出のメッセージが正しく表示されない
  • 一定時間ごとに小さなノイズが入る

などが挙がっており、改善の見通しが立たないものが多いのが特徴です。

最近はアップデートを重ねるごとに致命的な問題が増えているようで心配です。開発元である8x8はサービスの提供で問題が発生していないのでしょうか。Jenkinsによる自動ビルドがそのままリリースされた形跡があり、品質の確認が行われているか疑わしく、それを商用サービスとして提供できるかは疑問です。

代替ソフトウェアとしてBigBlueButtonがありますが、こちらは主に教育機関をターゲットとしており、このコミュニティの要件を満たしていません。

今後

前回の記事で挙げたクローズドコミュニティの問題を緩和する目的で、外部に開かれたビデオ会議を開催可能にする実験を開始しました。

また、問題点や要望を整理するためにカンバンを設置予定です。

最後に

先日、名称の募集及び投票を実施した結果、新名称が「リンターネット」(アルファベット表記は”rintarnet”)となることが決定しました。どうしてこうなった?民主主義の敗北?
「テクノロジー」としての投稿はこれで最後になります。来年はテクノロジー改めリンターネットのサーバー保守を担当しつつ、コミュニティ外部とも関わっていきたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございます。よいお年を。